2012年3月18日日曜日

modo 601: ポーズスペーススカルプティング

modo 601のキャラクターアニメーションでは、各キーフレームでのキャラクターのポーズに対して修正を行い、ジョイントの変形に合わせて各ポーズを補間するワークフローを提供しています。このワークフローは、modo 601トレーニングビデオで既に説明されていますが、このブログでも解説しておきます。基本的な手順は以下の通りです。

  1. スケルトンジョイントを作成、ウェイトを設定した後、General Influenceデフォーマを追加したモデルを作成する。
  2. スケルトンジョイントをポーズツールやトランスフォームツールで変形し、ポーズを作成する。
  3. 修正を行う関節部分に対応するモーフマップを作成し、そのモーフマップに対してMorph Influenceデフォーマを追加する。
  4. 追加したMorph Influenceデフォーマと関連づけるルートのジョイントをペアレント設定する。
  5. メッシュベースのスカルプトツールで形状を調整する。
  6. ジョイントの角度のチャンネルとMorph Influenceデフォーマの長さチャンネルをチャンネルリンクでリンクする。
スカルプトツールは、modo 401から搭載されたツールでディスプレースメントマップに対してスカルプトを行うモードとは別にメッシュの頂点に対してもスカルプトを行うことができます。modo 601ではこのメッシュベースのスカルプティングが、メッシュをGeneral Influenceデフォーマで変形させた状態で行うことができるように拡張されています。モーフマップを作成することによって、スカルプトした頂点の座標値とデフォームさせたベースメッシュの座標値の差分情報をモーフマップに追加します。

Morph Influenceデフォーマは、モーフマップの適用の度合いをパーセンテージでアニメーションさせるためのデフォーマです。このデフォーマには「ローカルトランスフォーム使用」というオプションがあり、これを有効にするとモーフアイテムのローカル座標で動作するようになります。このデフォーマを変形に使用するジョイントのルートジョイントとペアレントさせることによって、この変形をMorph Influenceデフォーマを適用する部位を限定させることができます。

チャンネルリンクは、modo 401から実装されているアニメーション機能です。あるチャンネルの値の変化を使って、別のチャンネルの値を変更します。このSLIKなどのキットに含まれている器具は、このチャンネルリンク機能を使用してリグが組まれています。キャラクターアニメーションでは、このチャンネルリンクなどmodo 401から実装されたアニメーション機能を多く使用しますので、601からアニメーションを始められる方は、Luxolog TVにあるアニメーション関連のトレーニングビデオやロータリーエンジンなどのチュートリアルビデオをお勧めいたします。また、ピクサー社のRich Hurrey氏によるRigging Master Courseにはmodoでリグを組むためのノウハウが盛り込まれています。Rich Hurrey氏は、modoのβテスターでもあり、modo 601のアニメーション機能にはRich Hurrey氏のアイディアが多く反映されています。


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